歯周病について知ってほしい! 第13号 最恐の歯周病菌・PG菌とは? - 武蔵小山 よしだ歯科クリニック|痛みの少ない丁寧な治療
「空気が嫌い・鉄とタンパク質を好む」歯周病菌の正体を専門的に解説
― 武蔵小山のよしだ歯科クリニック
歯周病は、単なる歯ぐきの炎症ではなく、
細菌による慢性感染症です。
その中でも、現在の歯周病学で特に重要視されているのが、歯周病菌の細菌ピラミッドの頂点にいる
👉 Porphyromonas gingivalis(PG菌)
です。
PG菌は、重度歯周病との関連が深いだけでなく、
- 空気(酸素)が少ない場所を好む
- 鉄分やタンパク質を栄養源にする
という特徴を持っています。
つまり、
👉 「深い歯周ポケット」
👉 「出血しやすい炎症環境」
は、PG菌にとって非常に増殖しやすい環境なのです。
本記事では、歯周病治療の専門的観点から、PG菌の特徴と、その環境を断つための対策について詳しく解説します。

PG菌とは?
PG菌とは、
👉 Porphyromonas gingivalis
という歯周病関連細菌です。
特に、
- 重度歯周病
- 深い歯周ポケット
- 出血を伴う炎症部位
で多く検出されます。
現在では、
👉 「歯周病のキーストーンパソジェン」
として非常に注目されています。
※キーストーンパソジェンとは、わずかな数でも周囲の環境を劇的に変化させ、全体を病的な状態へと導く微生物のことを言います。

PG菌は“酸素が嫌い”な細菌
PG菌は、
👉 偏性嫌気性菌(へんせいけんきせいきん)
です。
これは、
👉 「酸素がある場所では増えにくい」
という特徴を意味します。
つまりPG菌は、
- 深い歯周ポケット
- 歯石内部
- 厚いバイオフィルム内部
のような、
👉 “酸素が届きにくい場所”
を好んで増殖します。
PG菌が好む環境
深い歯周ポケット
↓
酸素が少ない
↓
PG菌が増殖
PG菌は「鉄分」と「タンパク質」を好む
PG菌の非常に特徴的な点が、
👉 「糖」ではなく、タンパク質を分解して栄養にする
ことです。(糖を好むのが虫歯菌です。)
さらに、
👉 鉄分(ヘム鉄)
を強く必要とします。
タンパク質と鉄分を多く含むのが「血液」なのです。
そのため、
- 歯ぐきからの出血
- 炎症による滲出液
- 血液成分
は、PG菌にとって栄養源になります。

PG菌の栄養源
歯ぐきの炎症
↓
出血
↓
鉄分・タンパク質増加
↓
PG菌増殖
なぜ歯周ポケットで増殖するのか
歯周病が進行すると、
- 歯周ポケットが深くなる
- 酸素が減る
- 出血しやすくなる
という環境が形成されます。
これはPG菌にとって、
👉 “理想的な増殖環境”
なのです。
つまり、
歯周病が進む
↓
PG菌が増える
↓
さらに炎症が悪化する
という悪循環が起こります。
PG菌が歯周病を悪化させる仕組み
PG菌は、
- ジンジパイン(タンパク分解酵素)
- LPS(内毒素)
などを持っています。
これにより、
- 歯ぐきの炎症
- 免疫異常
- 歯槽骨破壊
が進行するのです。
PG菌とキーストーンパソジェン
PG菌は単純に「数が多い菌」ではありません。
少数でも、
- 細菌バランスを崩す
- 免疫を攪乱する
- 他の悪玉菌を増やす(善玉菌を悪玉菌に変える)
能力があります。
これを、
👉 キーストーンパソジェン
と呼びます。
そして、PG菌か活動することで、歯周病は一気に進行しやすくなるのです。
PG菌を増やさないための重要ポイント
PG菌対策では、
👉 「PG菌が好む環境を作らない」
ことが非常に重要です。
① 深い歯周ポケットを減らす
PG菌は酸素が少ない場所を好みます。
そのため、
- 歯石除去
- SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
- 歯周ポケット管理
によって、
👉 “嫌気環境”を改善する
ことが重要です。
② 出血・炎症を減らす
PG菌は鉄分を好むため、
👉 「出血を放置すること」
はPG菌増殖につながります。
歯ぐきから血が出る状態は、
👉 「PG菌に栄養を与えている状態」
ともいえます。
③ バイオフィルムを壊す
PG菌はバイオフィルム内部で守られています。
そのため、
- 丁寧な歯みがき
- 歯間ブラシ
- フロス
- PMTC
による、
👉 “機械的清掃”
が非常に重要です。
④ 唾液環境を整える
唾液には、
- 自浄作用
- 抗菌作用
があります。
そのため、
- 口呼吸改善
- 水分摂取
- 唾液分泌維持
も重要です。
歯科医院で行う専門的治療
歯科医院では、
- 歯周ポケット検査
- 歯石除去
- SRP
- PMTC
- メインテナンス管理
などを行います。
特に中等度以上の歯周病では、
👉 「歯周ポケット内部の環境改善」
が重要になります。
自宅ケアで重要なこと
PG菌対策では、
👉 “毎日の細菌量コントロール”
が欠かせません。
特に、
- 歯と歯の間
- 奥歯
- 歯ぐき境目
は細菌が残りやすいため注意が必要です。
武蔵小山で歯周病管理を検討されている方へ
歯周病は、細菌と炎症が複雑に関与する慢性疾患です。
特にPG菌は、
- 酸素の少ない環境
- 出血環境
- 深い歯周ポケット
で増殖しやすい特徴があります。
武蔵小山のよしだ歯科クリニックでは、
歯周ポケット検査や専門的治療を通じて、段階的な歯周病管理を行っています。
まとめ
PG菌(Porphyromonas gingivalis)は、
- 酸素の少ない場所を好む
- 鉄分とタンパク質を栄養源にする
という特徴を持つ歯周病関連菌です。
そのため、
👉 深い歯周ポケット
👉 歯ぐき出血
👉 バイオフィルム
をコントロールすることが重要です。
歯周病治療では、
- 炎症を減らす
- 出血を抑える
- 細菌環境を改善する
ことが、PG菌管理の鍵となります。

この記事の監修者
よしだ歯科クリニック 院長 吉田浩一
東北大学歯学部卒
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